出典:https://www.honda.co.jp/Fit/webcatalog/styling/design/

日産を代表するコンパクトカーに成長したノートに対し、ホンダには2001年から販売を続けている「フィット」というモデルがあります。

フィットには、2010年からハイブリッドモデルが加わっており、ガソリン車と部品を共有化することなどにより、比較的低価格でハイブリッドカーを購入できることが魅力といえます。

今回は、ライバル関係にある日産 ノートとホンダ フィットについて、価格面、取り回し、燃費の各項目の徹底検証を行っていきます。

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価格比較 日産 ノートe-POWER VS ホンダ フィット

ノート

出典:https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/note/exterior_interior.html

 

まずは、価格面を見ていくと、日産 ノートe-POWERで一番安いのは「e-POWER S」というグレードで、メーカー希望小売価格が1,901,880円(消費税込)となります。

この「e-POWER S」が、全グレード中でトップの燃費37.2 km/Lを達成しているわけですが、プライバシーガラスやリアのパワーウィンドウ、バニティミラーも装備されないため、日常的な使用では快適とは言えません。

売れ筋となるのが、上の写真の内装となる「X」グレードです。

価格は2,021,760円(消費税込)となる一方で、燃費はその他のグレードと同じく34.0km/Lとなります。

 

フィット

出典:https://www.honda.co.jp/Fit/webcatalog/interior/design/

 

一方のフィットハイブリッドですが、最もお値打ちなグレードが「HYBRID」で1,699,920円となります。

ただし、ラゲッジルームランプやリアワイパー、後席中央のヘッドレストが省略されており、装備面ではかなりの我慢を強いられます。

売れ筋となるのは、機能性を高める装備がプラスされた「HYBRID F」グレードであり、リアヒーターダクトや運転席ハイトアジャスター、アームレスト付センターコンソールボックスも備わります。

「HYBRID・F」グレードの価格は1,815,480円となりまずが、燃費については「HYBRID」の37.2km/Lに対して、34.0km/Lまでダウンします。

 

結果として、価格面では最廉価グレードで20万円程度フィットハイブリッドの方が安くなります。

装備の観点から、実質的には売れ筋グレードの勝負となりますが、こちらでも20万円程度フィットハイブリッドの方が安くなり、軍配がフィットにあがります。

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取り回し比較 日産 ノートe-POWER VS ホンダ フィット

ノート

出典:https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/note/performance.html

 

車体の面では、ノートe-POWERはベース車と同じボディを使用しており、上の画像にあるとおり、駆動用バッテリーはフロントシート下に配置しています。

スペック的なディメンションは、全長4,100mm、全幅1,695mm、全高1,520mmとなります。

なお、ガソリンエンジンモデルの最小回転半径が4.7mであるのに対し、e-POWERでは5.2mとなるのに注意が必要です。

 

フィット

出典:https://www.honda.co.jp/Fit/webcatalog/performance/driving/

 

一方、フィットハイブリッドのディメンションは、全長3,990mm、全幅1,695mm、全高1,525mmとなります。

最小回転半径は4.9mとなるほか、見晴らしのいいフロントビューをはじめ、大型のテールゲートガラスや埋め込み式のヘッドレスト、取り回しを良くするための工夫がなされています。

また、センタータンクレイアウトの恩恵により、多彩なシートアレンジが実現できるのもフィットならではの魅力といえます。

 

取り回しの良さに関しては、フィットハイブリッドでも一部のグレードで、最小回転半径がノートと同じ5.2mとなり、ボディサイズ的にも大きな差はないため引き分けです。

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燃費比較 日産 ノートe-POWER VS ホンダ フィット

ノート

出典:https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/note/performance.html

 

ノートe-POWERが注目されたのは、このクラスで初めてシリーズ式」と呼ばれるハイブリッドを採用した点が挙げられます。

従来型と同じ排気量の1.2リッターガソリンエンジンは、発電専用で他社のハイブリッドのようにタイヤに駆動が伝わることはありません。

この仕組みで達成された燃費は、Xグレードが37.2 km/L、Sグレードが34.0km/Lとなります。

なお、最高出力は80kW(3,008-10,000rpm)、最大トルクは254Nm(0-3,008rpm)というスペックを誇ります。

 

フィット

出典:https://www.honda.co.jp/Fit/webcatalog/performance/ecology/

 

一方のフィットハイブリッドですが、高効率な1モーターの「スポーツ ハイブリッド i-DCD(Intelligent Dual Clutch Drive)」と呼ばれるシステムで、当然上の写真のアイドリングストップも備わります。

ホンダは従来より、構造がシンプルなエンジンを主役とする「パラレル方式」のハイブリッドを採用しており、力強い走りで人気を呼んでいます。

燃費はベースグレードの「HYBRID」が37.2km/Lで、「HYBRID・F」が34.0km/Lとなります。

パワー的には、直列4気筒 DOHC 1.5リッター i-VTECエンジンが最高出力81kW(6,000rpm)、最大トルク134Nm(5,000rpm)、モーターが最高出力22kW(1,313ー2,000rpm)、最大トルク160kW(0ー1,313rpm)となり、システム全体で101kWと170Nmとなります。

 

燃費面では、数値的にも全くの互角となったノートe-POWERとフィットハイブリッドです。

フィットの方が1.5リッターという排気量のエンジンを搭載しており、「パラレル方式」のハイブリッドシステムという点を武器に、動力面では一歩抜きに出ています。

ユーザーの使い方次第ですが、例えば高速道路を頻繁に走行する場合は「パラレル方式」のフィットハイブリッドが、発進や停止を繰り返すような状況だと「シリーズ式」のノートe-POWERの燃費が有利になることが考えられます。

日産 ノート VS ホンダ フィット 価格・取り回し・燃費を徹底比較まとめ

以上、ノートe-POWERとフィットハイブリッドについて、価格・取り回し・燃費の面から徹底比較してきました。

価格面ではフィットハイブリッドがお得感が大きいものの、取り回しと燃費の面ではほぼ互角の上部となっています。

ノートe-POWERには、ワンペダルでほとんどの走行をまかなえる「e-POWER Drive」が搭載されており、力強い加速やアクセルを離した時の減速が大きな特徴となります。

同じように見えるハイブリッドカーですが、各社それぞれに仕組みが異なり、強みと弱点が存在します。

自分の使い方を見返して、どのハイブリッドが最適化を選択することが重要となります。

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